私家版 青春デンデケデケデケ (角川文庫)

私家版 青春デンデケデケデケ (角川文庫)

パブリッシャー
角川書店
価格: ¥840

私家版 青春デンデケデケデケ (角川文庫)のレビュー

あ、あれ?
なかなか面白そうな出だしに引き込まれ、一気呵成に読み終わる……予定だったのだが、
正直、腹が膨れすぎた感がある。

洋楽好きな自分としては面白く読めてはいたが、
おそらく、それら古きよき曲を知らなければ、全く以て愉しめないだとうと思うほど、
やたらと曲名が登場する。

しかも歌詞の説明と言うよりはメロディーの紹介という、
文字ではどうしても表現が難しい点を殊更かき立てて、それを主人公の感情などの代わりにするのだから、
曲を知らないと物語に愉しさが半減する。

またこのバージョンは、枚数制限のあった文学賞向けの物とは違い、
自在に書き進めたものらしいのだが、却って無駄な描写が多く、
ストーリーにさほど関係ない人物のエピソードまで事細かに書き、更には英語曲名の羅列など、
愉しい読書を邪魔する要素が多い。(旧い洋楽を詳しく知っている人は別だが)

無駄を削って直木賞を受賞したであろうオリジナル版は読んでいないのだが、
この私家版には、贅肉が付きすぎて文章が冗長になっているため、
是非とも途中のページを立ち読みをしてから購入した方が良いと思う。

私の素直な感想は、なんだかなぁというぼんやりした物だった。
完全オリジナル版、永遠の青春小説
 この版は、込み入った会話がかなり濃厚に展開する。出世作「青春デンデケデケデケ」のオリジナル版は長編800枚の大作で、作者の愛着深いものである。直木賞受賞作品は半分の400枚。少年たちがバンドを作って、練習して、文化祭でコンサートを開いて、主人公が旅立っていく。主筋にしぼってまとまりがよくなったものの、「カットした部分だってこのまま人の目に触れることなく埋もれるのでは、いかにも不憫」と思って復活させたもの。心優しい作家である。私家版にも、単行本と文庫本とがある(雅)
こちらもぜひ読んでみて
名作「青春デンデケデケデケ」のオリジナル版。河出書房で刊行され、直木賞を受賞したのは、文藝賞応募のため約半分に短縮されたバージョンである。作者は授賞してくれた委員や読者を慮ってか、あえて「完璧版」という言葉は使ってない。ところがどっこい、恐らく後世に残るのはこちらであろう。確かにテンポの良さは劣るが、饒舌が徹底しているぶん魅力的なのだ。たとえば、三島敏夫というムード歌謡曲の歌手について二十頁も費やして語っている部分、本筋ともロックとも何の関係もない余談なのだが、この部分の面白さといったらどうだ。河出版では削られたエピソードもみな楽しい。特に主人公が年上のパートさんに誘惑されかかる話のおかしさ、切なさ。ここだけでも、新たに「私家版」を買う値打ちがある。
「青春時代」とは…
 第27回文藝賞&第105回直木賞W受賞作品。

 四国の田舎でロックに目覚めた高校生が仲間達と共にバンドを組み、ロックに明け暮れる。

 仲間達との友情、高校生ならではの背中がかゆくなるような恋愛、青春ならではの溢れんばかりの活力等々について、一つの高校生バンドの活動を通して綴られています。

 また、1960年代の洋楽の名前が所狭しと登場します。不朽の名曲ばかり。その名前を見ているだけでもワクワクします。そして、久しぶりにそれらを聞いてみたくなるでしょう。

 「青春時代」を経験しない方はいないと思います。本書では“「青春時代」がいつなのかということはその人の心が決める”ということを教えてくれているような気がしました。
 たとえ50歳になろうと80歳になろうと、その人が“今こそ「青春時代」”と思えば、それはまさしく「青春時代」なのです。

 これから「青春時代」を迎えるという人も、今まさに「青春時代」だという人も、「青春時代」なんてとっくの昔に過ぎ去ったと思っている人も、是非本書を手に取ってみてください。

 ソレデハ…

この本がきっかけでベンチャーズファンに
主人公の高校生達がバンド活動を通して繰り広げる私生活がとても痛快に描写されていて思わず読みながら吹き出してしまうことが何度もありました。読んでいとても明るい気持ちになれましたし、ベンチャーズ世代では無い僕はこの本がきっかけで彼らの音楽にすっかり夢中にになってしまいました。小説も面白かったし、良い音楽にも出会えたのでとても得した気分です。